書評「遅読家のための読書術」を読ませていただいた

 この頃、明らかに本を読む量が減っている。
 高校生の頃までは、朝は寝室から本を持って起きてきて、時間があれば何かしらの本を読んでいるような感じだったのだが…大学生、社会人となるに従い読書量は減る一方になってしまった。
 手元にあれば後で読めばいいやと後回しにしてきてしまったこともあるのか、なかなか読み始められないということが続き積読は増える一方、最近では本を買うことさえ減って来てしまった。
 そこで手に取ったのが「遅読家のための読書術」、どなたかのブログで紹介されていたのを拝見して購入した。こちらも積読だったのだが…やっと最近開いた。
 結果、本を読むことへのハードルが下がり、しばらく失っていた本を読もうという気持ちが湧いてきたのでここに書かせていただきたい。

キーワード

  •  フローリーディング

    流れるように読む(技巧的なものではなく)。
    読み流すというわけではなく、読むという行為に執着しないことだと理解している。

  •  1ラインエッセンス、1ラインレビュー

    読んだ本の、これぞ!というい分を抜き出し、レビューすることで、読んだ本を記録する。


1ラインエッセンス

  いくら線を引いても、本の価値は「外の世界」には出てきません。

1ラインレビュー

 もっとも過ぎて泣けてくる
 付箋を貼って、そのまま本棚の肥やしにした本が何冊あったことか…。
 読むという行為を重要視するあまり、本を読む楽しさ、本から得られる喜びや感動を忘れていた気がする。

追加の1ライン

  たくさんの本から「小さなかけら」を集めて、「大きなかたまり」を作っていく。
  それが遅読家の人に決定的に書けている発想なのです。

追加の1ラインレビュー

  関係するテーマの本を乱読すると点が線となり面となることは実感していた。
  以前、航空機に興味を持って関係する雑誌や、新書や航空機にまつわる小説、少し専門的な本までとにかく読んでいったら、ふと色々な部分でつながっていった経験があった。
  読書には、ある意味で質より量が大切であることを思い出させてくれた。

感想/まとめ

 本書に書かれていることが府に落ちた。
 音楽と読書は似ているとの考えから例示されている部分がり、それが理解の一助になった。

テクニック的なところよりも、何が原因で遅くなる(人がいるのか)、どういう考えで読むべきなのかというところに共感できた。おかげで、これからの読書がはかどりそうだ。やっと一歩踏み出せる感じだ。

いつも傍にあった本がいつの間にか、本って崇高なもの、それこそ正座して向かわなくてはならないものという感じになっていた。
せっかく時間を使うんのだから、失敗したくないという思いも強かったのかもしれない。
本当は楽しく読めて、ためになればラッキーなのに、読みもしないのに読んだら何が得られるかとばかり考えていて読むことから遠ざかっってしまっていた気がする。

 色々なことに共通することだと思うけれど、考えないで動くのは良くないけど、考えるばかりで動かないのはそれもまたどうしょうもない気がする。まずは一歩、そんな気持ちにさせてくれた本だった。

遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣

印南 敦史 ダイヤモンド社 2016-02-26
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by ヨメレバ